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「ASNのデータセット例」のご紹介

当社は「ロジスティクスEDI」の提供を通じて、化粧品日用品業界の物流業務の効率化・標準化を推進しています。
今回は、データ種の一つである「出荷予定データ」をASN(事前出荷案内)としてご活用いただくためのデータセット例について、詳しくご紹介します。

ASNの活用で物流拠点での業務を効率化

 「2024年問題」と呼ばれる、ドライバーの時間外労働規制の施行まで1年を切り、物流の効率化が業界共通の課題となっています。その課題を解決する手段の一つに、ASN(Advanced ShippingNotice=事前出荷案内)があります。
 現状、卸売業の物流拠点に商品が届く際、トラックにどの商品がどのくらい積まれているかが事前に分からない場合も多いため、荷下ろしや検品などの作業に時間がかかり、トラックの待機時間が伸びる一因になっています。
 メーカーが卸売業に対し、ASNとして納品日や数量などの情報を事前に通知することによって、あらかじめ倉庫内や荷捌き場のスペースを確保しておくなど、効率的な対応が可能になります。

運用レベルに応じたASNのデータセット例を設定

 この連載でお伝えしてきた通り、当社はこのような物流上の課題解決をサポートするために「ロジスティクスEDI」を推進し、2020年にASNとして利用可能な「出荷予定データ」をリリースしました。出荷予定データには、納品日、納品ケース数、入数、車両情報、パレット枚数など多彩な項目を含むことができます。
 ただし、数多くの項目に値を設定するには、新たなシステムを構築する必要があるなど、データを用意するメーカー側にとって負担となる場合があります。また、受け取る卸売業側にとってもすべての情報を活用できるとは限りません。そこでこのたび、実際に運用する際に「出荷予定データ」にどの項目を含むべきかを整理し、運用レベルごとに「ASN1.0」「ASN2.0」のデータセット例を設定しました。

ASN2.0なら車両に積まれている商品が分かる

 ASN1.0とASN2.0の違いと、それぞれに含まれる主なデータ項目は図表1の通りです。異なるのはASN2.0に「出荷梱包番号1」が含まれる点で、ここに車両情報が入ります。
 ASN1.0では卸売業の発注番号があるため卸売業で効果的にデータ活用ができます。
 さらにどの車両にどの商品がどれだけ積まれているかが事前に分かれば、卸売業側の荷受け作業がスムーズになるので、ASN2.0の利用が有効です。
 メーカーが商品ごとの「出荷梱包番号1」に車両情報を設定して送信すれば、卸売業はそれぞれの車両に何が積まれているかを知ることができます(それぞれの例は図表2、図表3参照)。
 将来的にはASNのレベルを上げ、車両単位からさらに進んでパレット単位の情報を出荷梱包番号2で通知することも想定していますが、当面はASN1.0、ASN2.0による効率化を推奨いたします。

納品伝票のペーパーレス化や発注番号が分かるメリットも

 ASN(出荷予定データ)を利用すれば納品伝票をペーパーレス化できるメリットもあります。また、データ項目に「発注番号」が含まれることで、卸売業は商品が届いた際にどの発注に対する納品なのかが容易に分かるようになります。
 物流業務の面では、冒頭に述べたような課題が解消されることで、ドライバーの待機時間が減り、人手不足への対策の一助となります。

〈おわりに〉
「出荷予定データ」はすでにリリース済みですが、導入や運用の仕方を具体的にイメージしていただけるよう、ASN 1.0、2.0のデータセット例を設定しました。今後も「ロジスティクスEDI」の改良を続け、物流業務の効率化を推進してまいります。ご不明な点やもっと詳しく知りたいことがございましたら、お問い合わせください。

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