ASNを活用した日用品業界の取り組みが「サプライチェーン イノベーション大賞」を受賞
当社は、日用品業界の物流改革の取り組みを支援しています。今年7月には、この連載で紹介してきた「ロジスティクスEDI」を活用した日用品メーカーなどの取り組みが、経済産業省と製・配・販連携協議会が主催する「サプライチェーンイノベーション大賞2024」の大賞を受賞しました。今回は、受賞した取り組みの概要と、ロジスティクスEDIをめぐる最新動向についてお伝えします。
積載情報を事前に伝えることで 卸売業・物流事業者の業務を効率化
「サプライチェーンイノベーション大賞」は、サプライチェーン全体の最適化に向けた優れた取り組みを表彰するものです。今年の受賞者は7月日に発表され、最高賞である大賞には、日用品物流標準化ワーキンググループ(WG)の「業界物流情報基盤(ロジスティクスEDI)を活用した日用品業界の物流改革.メーカー・卸店間物流における改革の取組み.」が選ばれました。同WGはユニ・チャーム、ユニリーバ・ジャパン、ライオンなどの日用品メーカーと物流事業者で構成されています。
この取り組みでは、当社が提供するロジスティクスEDIを活用してメーカーから卸売業にASN(事前出荷情報)を送信しています。ASNでは納品する商品名やJANコード、数量のほか、賞味期限・使用期限の情報、トラックが2台以上に分かれる場合の車両別積載情報などを通知することも可能です。こうした情報を事前に受信することで卸売業の荷受け作業の効率が上がり、ドライバーの待機時間削減にもつながります。また、納品伝票をEDIデータに置き換えることでペーパーレス化の効果も得られます。
WG参加メーカーなどによる実証実験では、伝票発行に関わる作業時間が約3割減、卸売業の荷受け工程におけるSKUあたりの作業時間が約5割減という結果も得られました。
業界全体で物流課題に取り組む 日用品サプライチェーン協議会が発足
WGの取り組みは今後、今年5月に設立された「日用品サプライチェーン協議会」で継続して行われます。
同協議会は日用品メーカー社で構成され、卸売業や物流事業者、関連団体・行政などと連携しながら、日用品サプライチェーンにおける課題解決や物流業務の標準化・効率化に取り組むことを目的としています。当社も引き続きロジスティクスEDIの提供により、日用品サプライチェーン協議会の活動を支援して参ります。
同協議会には、商品カテゴリの垣根を越えてさまざまなメーカーが参加しており、日用品業界全体での標準化・効率化を目指しています。
前述の実証実験でも、「発伝(伝票発行)業務が中途半端に残ると、全体としての効果が薄れる」(出庫側)、 「荷受け作業の標準フローを1つにしたい」(入庫側)との課題が挙げられており、より多くのメーカー・卸売業間で標準化・効率化を普及推進していくことの重要性が示唆されています。
「入荷検収データ」の運用で ペーパーレス化をさらに推進
ロジスティクスEDIは現在、データ種の一つである「出荷予定データ」をASNとしてメーカーから卸売業に送信していますが、「入荷検収データ」もすでにリリース済みであり、今後、実際に運用が始まる予定です。
「入荷検収データ」は、入荷検品完了後に卸売業からメーカーへ検収結果を送信するもので、受領書をデータに置き換えることでペーパーレス化を推進できるなどの効果があります。
当社はこれからもASNの活用提案や新たなデータ種の提供を通じて、物流業務の効率化を進める日用品業界の取り組みを支援してまいります。ご不明な点やもっと詳しく知りたいことがございましたら、ぜひお問い合わせください。
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