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HOME > 知る・役立つ・参加する > 広報誌 Planet VAN VAN > 2025 Spring Vol.146 > もっと知りたい!「POSデータクレンジングサービス」 Vol.2

新商品の配荷と消化を把握し
迅速な販促・生産計画の立案に活用

小売業ごとに形式やレイアウトが異なるPOSデータを、簡単な操作で共通レイアウトに変換できる「POSデータクレンジングサービス」。今回は、その活用例をご紹介します。当サービスおよび「販売データ」を使って小売店における配荷と消化の実績を比較分析することで、営業活動や生産計画・在庫管理の参考にすることができます。

POSデータクレンジングで販売データとの連携活用が可能に

 メーカーが自社商品の流通状況を確認できるデータとして、「販売データ」と「POSデータ」が挙げられます(図表1)。
 当社が提供している販売データは卸売業から小売業への配荷実績が分かるデータで、これをもとに商品が配荷されていない店舗への導入を提案するなど、売上を伸ばすための営業活動に活用できます。
 POSデータは小売業が消費者に商品を販売した実績が分かるもので、各小売業が個別にメーカーへ提供しています(一部、提供していない企業もあります)。メーカーでは自社商品の実売動向の把握のほか、小売業への棚割り提案などにも活用されています。
 この二つのデータを結びつけて比較することで、配荷された商品がどのくらい消化されたかといった分析が可能になります。しかし、POSデータは各小売業が独自のレイアウトや店舗・商品コードを使用しているため、まずデータ整形作業を行い、レイアウトやコードを販売データと揃える必要があります。また、商品の改廃や店舗の開店・閉店に合わせて、各コードのマスタをメンテナンスする作業も発生します。
 こうした作業に手間がかかることから、多くのメーカーでデータ活用が十分に進んでいない現状がありますが、「POSデータクレンジングサービス」を使えば、その手間を省くことができます。

チェーンや店別で全体傾向をつかみ 店頭消化の状況を確認

 図表2・3は、それぞれ左側が販売データ、右側がPOSデータクレンジングサービスを使った共通のレイアウトで、配荷(卸売業→小売業)と消化(小売業→消費者)の実績を比較したものです。特に新商品の売れ行きを確認したい場合などに、小売業(チェーン)・店別の消化状況を簡単に調べることができて便利です。
 図表2はチェーン・商品別に配荷と消化の数量を示したもので、配荷実績があるが、消化が悪い商品があることが分かります。ここでは全体的な傾向をつかむ目的でチェーン別にしていますが、細かく店別に数量を見ることも可能です。
 図表3の「星取表」は、店舗・商品別に配荷と消化の有無を示したものです。たとえば配荷実績があるのに消化実績がない店舗(右側の色付けされた部分)があった場合、バックヤードにとどまっていたり、陳列状態に問題があったりする可能性が考えられ、担当者が店舗を訪問して確認するなどの対応を取ることができます。
 定番商品はこれまでの実績から売れ行きをある程度予測できますが、新商品発売時には店頭での消化状況を把握することが、販促施策や生産計画を立てる際の有効な情報になります。
 また、消化率を見ながら在庫を調整することで、欠品による機会ロスや過剰在庫・返品の防止に役立ちます。物流の最適化にもつながるので、温室効果ガス排出量の削減などを通して社会貢献にもなります。

POS データクレンジングサービス導入の効果

配荷と消化の実績を、共通レイアウトで比較分析できる
商品の消化率が小売業別・店別に分かる
新商品の販促施策や生産計画の立案に役立つ
欠品・過剰在庫を防ぎ、物流最適化につながる



〈おわりに〉
今回は、POSデータクレンジングサービスの活用例を紹介しました。次回以降は、データ整形のポイントとなる店舗マスタや商品マスタについて詳しくお伝えします。

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