ニッチ市場を開拓し “五感に訴える”商品を開発

・ THE PRODUCT TIMES運用画面

2020年、約3年ぶりにフルリニューアルしたプレミアム柔軟剤「ファーファファインフレグランス」シリーズ。その魅力を、開発背景やイメージ動画によって訴求。

　NSファーファ・ジャパンは主に衣料用洗剤、柔軟剤の製造、販売を行っており、「ファーファ」というくまのキャラクターを起用した同名のブランドがメインです。衣料用洗剤・柔軟剤の市場は上位3社のシェアが大きく、4番手である当社のマーケティングはニッチ戦略に重点を置いています。具体的には、ファーファブランドの中にサブブランドを設け、高価格のプレミアム柔軟剤として「ファーファファインフレグランス」、香りがメインの柔軟剤市場であえて無香料・無添加に特化した「ファーファフリーアンド」などの展開があります。
　お客様を年齢や性別などデモグラフィックで捉えるのではなく洗濯に対する嗜好でセグメントし、「香りが好き」「無添加が好き」「家事が好き」「洗濯を楽に済ませたい」といったニーズに対応したサブブランドをご提案しています。ニッチな市場であっても確実にお客様がいるところを突き詰めて商品開発を行っており、ファーファ以外では「WORKERS」という作業着専用の洗剤も展開しています。一般家庭にはあまりない強い泥汚れや油汚れを落とすプロ仕様洗剤で、徹底洗浄の需要に対応しています。
　商品を市場に出すときには「五感に訴えているかどうか」を一つの決め手にしています。たとえば「ファーファファインフレグランス」は香りが良いことが嗅覚で分かります。一方、「ファーファフリーアンド」は原液もなるべくにおいのないものを選定して、香りがないことが分かるようになっています。「WORKERS」は強い泥汚れ・油汚れがなくなることで、その効果が視覚的に分かります。かつてはキャラクターのファーファを前面に出した商品展開をしていましたが、10年ほど前からマーケティング戦略を再構築し、企業ドメインの整理やお客様のニーズにフィットするサブブランドの確立を行いました。キャラクターは商品を手に取っていただくきっかけであり、実際に使ってみてご満足いただくことでブランド自体に愛着を持っていただけるマーケティング活動を行っています。

商品告知を支援する今までにないシステム

　ターゲットはブランドによって明確に異なるため、販売チャネルも商品ごとに分けています。「ファーファファインフレグランス」はドラッグストア、「ファーファフリーアンド」は通販、「WORKERS」はホームセンターが主体です。
　当社の営業員は20～30人ほどで、大手に比べると細かく全国をカバーしきれないという課題があります。さらにコロナ禍で、地方に行って直に営業活動を行うことも難しくなりました。テレビCMも行っていませんので、ご案内しない限り商品を知っていただけません。

　そこで、卸売業・小売業の方が閲覧するプラットフォームに情報を掲載することで商品を知ってもらうきっかけになると期待して、THEP RODUCT TIMESを導入しました。最初は無料で使えることも早期導入の決め手になりました。もともとプラネットのサービスは、直接営業に行かなくても商品を知ってもらえるツールとして「新製品カタログ」を活用しており、プラネットはメーカーと卸売業・小売業の間で情報を整理して、いい商品が皆さんに届くような活動をされている企業だと感じています。
　THE PRODUCT TIMESも、卸売業・小売業の方がいろいろなメーカーの情報をニッチな商品も含めて一覧できる、今までにないシステムだと思います。

タイムライン機能を活用し 情報をすばやく気軽に投稿

　THE PRODUCT TIMESの導入は8月でしたので、9月にリニューアルする商品などの情報を掲載しました。特にチャネル戦略が通販主体の「ファーファフリーアンド」は、流通業の方にはあまり知られていないため、一番にアップしました。その他にもメインの「ファーファファインフレグランス」や、3月にリニューアルした「ファーファストーリー」などを掲載しています。ウェブページへの商品掲載など運用面の難しさはまったく感じませんでした。
　当社の場合、商品の発売やリニューアルはほぼ半期に一回ですが、THE PRODUCT TIMESは単に商品情報を載せるだけでなくタイムライン機能があり、投稿することで閲覧者に通知が届きます。雑誌に掲載されたことなどライトな情報を頻度高くお知らせすることで、商品発売・リニューアル以外のタイミングでも気にとめていただくきっかけになると思います。
　10月からは卸売業・小売業への開示も始まり、すでにページへのアクセス数も確認できています。当社の商品を案内できていない新規の企業様に見ていただき、具体的な取引につながることを期待していますので、THE PRODUCT TIMESが多くの卸売業・小売業の方に利用されるプラットフォームになることを願っています。