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意識調査 Fromプラネット

2017.02.14
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日用雑貨・化粧品

Vol.55 マスクに関する意識調査

かぜ・インフルエンザ予防以外にも…マスクの多機能・付加価値化進む
~若年層や女性を中心に、マスクの通年使用や多機能マスクを求める傾向~

 国内1,200社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット(所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は、日用品にまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第55号として、マスクに関する意識調査の結果をご紹介します。
バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/shiru/from_planet/index.html

インフルエンザ・花粉症などの予防のためにマスクをする人は約6割

 この冬もインフルエンザが流行しています。感染症対策の定番アイテムと言えば、マスク。そこで今回は、マスクについてアンケートを行い、使用状況や使いたいマスクの機能・特徴などについてまとめました。
 まずは、かぜやインフルエンザ、花粉症などの予防を目的としてマスクをするかどうかを聞きました。すると、「よくする」が24.4%、「たまにする」が34.5%。この2つを合わせると58.9%になり、予防のためにマスクを使用している人は、6割近くに上りました。
 前年同時期(2015年12月)に行ったアンケートと結果を比べてみましょう。前年度の結果では、「よくする」が20.2%、「たまにする」が35.0%で、「よくする」と「たまにする」の合計は55.2%。今回のほうが3.7%高くなりました。気候などの影響もあると思われますが、かぜやインフルエンザ予防の必須アイテムとして、マスクがますます支持されていることがわかります。
 また男女別に見ると、「よくする」と「たまにする」の合計が、男性では51.7%、女性では70.0%で、その差は18.3%。前年度の結果でも、女性が男性より18.5%高くなっていましたが、同様の傾向が前年度に続いて見られました。

予防目的でマスクをする人は女性の40代で74.5%とピークに

 性年代別の結果では、男性と女性では、年代によって異なる傾向が見られました。男性では、「よくする」と「たまにする」の合計が、20代で56.1%と最も高かったものの、いずれの年代でもだいたい50%前後で、大きな変動は見られません。一方女性では、年代とともに上昇して40代で74.5%とピークに。そこから下り坂になり、全体として山を描いています。女性の場合、自分はもちろん家族の健康への配慮から、予防意識が高まることが考えられます。マスクをする割合がピークになる40代、子育てや家族の世話も山場を迎える人が多いのかもしれません。


表1

マスクは冬だけのものではない…若年層を中心に通年での使用広がる

 今度は、一年のうちのどの季節にマスクをするかを聞きました。最も多かったのはやはり「冬」で、91.6%と9割を超えました。2位は花粉症に苦しむ人が多い「春」で、47.3%と5割近く。これが「秋」になると24.2%、「夏」では9.6%と1割以下でした。
 しかし、男女別に見ると、女性では「秋」にマスクをする人が31.6%と3割、「夏」でも10.9%と1割超に。さらに性年代別では、男性の30代、女性の20代?40代で「秋」にマスクをする人が3割を超え、「夏」でも、男性と女性の30代で16%に上りました。
 マスクをするのは面倒だったりわずらわしかったり、またファッション性が低いなどの理由から、かぜを引いてもマスクを着けない人もいるかもしれません。しかし、若年層を中心に、通年でマスクをする人が増えている傾向がうかがえました。マスクに対するマイナスイメージが薄れ、マスクの使用シーンが広がりを見せていると言えそうです。


表2

これから使いたいマスク…女性に、さらなる機能・付加価値を求める傾向が

 最近は、着け心地に配慮したものや、小顔効果、メイクが落ちにくいといった付加価値のあるものなど、マスクの種類が豊富です。いろいろあって選ぶのに迷うほど。そこで、どんな機能や特徴のマスクを使いたい人が多いのかを調べてみました。
 1位は「かぜ予防マスク」37.3%、2位は「インフルエンザなどの感染症予防マスク」35.2%、3位は「花粉症予防マスク」23.9%。本来の目的や用途の項目がまずは順当に、上位3位に入りました。
 次いで、4位「マスクのひもで耳が痛くならないマスク」17.9%、5位「隙間がなく、メガネ・サングラスが曇らないマスク」17.6%、6位「肌触りがよいマスク」17.3%の順になりました。マスクに、着け心地のよさや付加価値を求める人が増えている様子がうかがえます。
 男女差に注目すると、ほとんどの項目で、女性の数値が男性を上回っていました。一方で、「特にない」の項目は、男性では42.5%と4割を超え、女性より16.7%も高くなりました。女性のほうが、マスクに、よりいろいろな機能や付加価値を求めていることがわかります。


表3

“今は使っていないけれど、使ってみたい”…多機能マスクへの期待

 マスク使用者を対象に、今使っているマスクの機能や特徴を聞いた調査結果と、これから使いたいマスクの機能や特徴を調べた結果とを比べてみました。
【使用したい機能】の数値から【使用している機能】の数値を引いた差分が最も大きかったのが、「のどを潤す加湿マスク」(差分15.6%)。次いで「隙間がなく、メガネ・サングラスが曇らないマスク」(差分13.5%)、さらに「肌触りがよいマスク」(差分11.9%)、「ウイルスや菌を防ぐ機能のあるマスク用のスプレー」(差分11.2%)、「インフルエンザなどの感染症予防マスク」(差分11.1%)が僅差で続きました。差分が大きいほど、今は使用していないけれど、機会があれば使用したいという、潜在的な需要のあるアイテムと言うことができそうです。
「マスクのひもで耳が痛くならないマスク」(差分9.5%)、「メイクが落ちにくいマスク」(差分9.3%)、「サイズ展開があり、ジャストフィットするマスク」(差分5.6%)などの項目も差分が5%以上あり、不快感や違和感を解消するような機能、付加価値への要望が多いことがわかります。


表4

“マスクとメガネ”の両用に悩む人多数…既存の商品でも不満は解消されない?

こんなマスクがあったらいいな…と思うものは?

● メガネが曇らないマスクというのが市販されているが、それでも曇ることが多いので、もっと完璧に曇らないマスクがほしい。(男性・50代)
● メガネが曇らないと書いてあるものでも曇ることが多い。マスクの上側に排気するのでなく、下側に排気できるマスクがほしい。(男性・60代)
● なかなかメガネに優しいマスクが見つかりません。どんなものを購入しても曇りますし、耳にかけている場所がメガネのつると重なって違和感があります。(女性・50代)
● 耳が痛くなるのでもっとほかのところで留めるマスクがあればいい。(男性・50代)
● もっと通気性がよく、それでいて花粉やPM2.5やインフルエンザウイルスの侵入を防げるマスク。(男性・40代)

 「こんなマスクがあったらいいな」と思うものを自由回答で教えてもらいました。圧倒的に多かったのが、「メガネが曇らないマスク」。曇り防止機能の付いたマスクはたくさん出ていますが、既存の商品では満足できていない人が多いことがうかがえました。次いで多かったのが「耳が痛くならないマスク」。“メガネが曇らない” “耳が痛くならない”は、前の「これから着けたいマスク」の調査でも上位に入っていたもの。「メガネ」に関しては、“曇り”と同時に、つるの耳かけ部分がマスクの耳かけと重なるという、二重の不快感を訴える声もありました。そのほか、通気性がよくて「息苦しくないマスク」や「蒸れないマスク」という回答も目立ちました。マスクを着けたときの不快感や違和感を解消してほしいという要望は尽きないようです。


“さらに“あったらいいな”と思う、マスクの機能や付加価値は…

● 口臭が気になっているので、口臭が測定できたり、よい香りに変えることができるマスクがあったらうれしいです。(女性・50代)
● UVカット機能付きで、着けている間に美白成分が出てくるマスク。(女性・40代)
● ウイルスとかが付いたら、うっすら色がついたり、柄が浮き出るマスク。(女性・40代)
● 花粉が付いたとき色で何の花粉なのか判別できるマスクがあったら便利。(男性・60代)
● マスク中にクシャミをすると不快なためすぐに取り替える。マスクの内側に予備が付いていて、めくるだけで交換できるものがあったらいいと思う。(女性・30代)
 さらに、“不快感を解消する”以外の要望をピックアップ。多かったのが「口臭防止マスク」や「口臭測定マスク」。マスクをすることで息がこもり、自分の口臭がより気になるのかもしれません。また女性からはやはり、美容効果のあるマスクを求める声がありました。「何の花粉なのか判別できるマスク」とあるように、ウイルスや花粉の付着具合がわかるようなマスクがあったら、取り替えどきの目安にもなっていいですね。汚れや湿気が気になったらすぐに取り替えたくなる人には、「めくるだけで交換できる」マスクが便利そうです。

2016年のランキングから見えるトレンド…さらなる付加価値の追求へ

 最後に、2016年はどんなマスクが売れたのか、年間ランキングを見てみましょう。
 20位までにランキング入りしたマスクは、メガネが曇りにくくなる工夫が施され、ソフトな肌触りや柔らかい耳かけなど、着け心地に配慮したものがほとんど。“メガネが曇りにくい”“耳が痛くない”マスクは、もはやスタンダードになっているようです。
「これから着けたいマスク」の調査でも“今は使っていないけれど、使ってみたい”要望が最も高かった、のどを加湿できるタイプのマスクが3点ランクイン。今後も人気を伸ばしそうです。また、ピンク色のマスクが2点。マスクの“ファッション化”が進んでいることの表れかもしれません。加湿できるタイプの就寝用として、アロマ効果のあるマスクも入っていました。
 今シーズンは、タブレット型ミントとコラボレーションして爽快感をうたった新商品も話題に。着け心地への配慮や付加価値による多様化の傾向が今年も進みそうです。


表5
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メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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