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意識調査 Fromプラネット

2023.08.15

暮らし

Vol.210 映画に関する意識調査

映画「自宅で見たい」が4割超
~動画配信サービス時代、映画との付き合い方は?~

 国内1,400社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:坂田政一) は消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第210号として、映画に関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータ提供や当社担当者が解説を差し上げることもできますので、お気軽にお問い合わせください。
※回答率(%)は小数点第2位以下を四捨五入し同第1位までを表示しています。そのため、内訳の合計と表示値が異なる場合があります。
バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/news/from_planet.html

年間に1本以上の映画を見る人が約6割

 今回は、「映画」についての意識調査を行いました。
 まず、視聴形態を問わず、映画を年間でどのくらい見るかを聞いたところ(図表1)、「映画はまったく見ない」と回答した人が20.7%で、「年間に1本も見ないことがある」人が19.4%いました。
 残りの約6割の人は年に1本以上映画を見るということになりますが、そのなかでも割合が高いのが「年間に10本以上」(13.0%)で、次が「年間に1本以上」(10.8%)です。
 映画を見る人でも、多くは1本以上から20本未満に収まっています。
 男女別で見ると、男性のほうが年間視聴本数が多く、女性のほうが少ないという傾向があるようです。「映画をまったく見ない」から「年間に3本以上」までは、女性のほうが割合が高く、「年に5本以上」「年に10本以上」という人は男女がほぼ同じ割合で、「年間に20本以上」見る人は男性のほうが割合が高くなっています。


表1

映画館に行く人はどのくらい?

 次に、映画館に行く頻度を聞くと(図表2)、「映画館に行く習慣はまったくない」という人が31.8%でした。また、「1年に1回も見ないことがあるが、映画館に行く習慣はある」という人は28.5%でした。2つの項目を合計すると、60%を超えます。
 1年に1回以上映画館に行く人のなかでは「1年に1回は見る」(11.7%)、「3ヶ月に1回は見る」(10.6%)、「6ヶ月に1回は見る」(9.2%)の順になっています。年間の視聴本数(図表1。「年間に10本以上」が13.0%)と比べて考えると、映画館以外で映画を見る人が多いことが伺えます。


表2

映画館に行く人、半数は「飲み物を買う」

 映画館に行く習慣がある人を対象に映画館で買うものを聞くと(図表3)、最も割合が高かったのが「鑑賞中に飲むもの」 です。49.1%なので、約半数の人が飲み物を買うという結果です。
 「鑑賞中に食べるもの」(33.0%)は飲み物と比べると割合が低いですが、それでも約3人に1人が購入しています。
 また、「映画パンフレット」は21.3%、「映画関連グッズ」は10.3%の人が買うようです。一方で、「映画館で買うものはない」という人は34.8%いました。
 男女別に見ると、ほとんどで男女差がないなかで、「映画関連グッズ」だけは5ポイント近く女性のほうが高くなっています。


表3

20代は「自宅よりも映画館で見たい」!?

 続いて、映画館に行く習慣がある人を対象に、映画館で同じ映画を複数回見る(リピートする)ことがあるかを聞くと(図表4)、「リピートしたことはない」人が61.4%と最も高い割合でしたが、「リピートしたことがある」が31.1%、「リピートすることがよくある」が7.4%でした。
 性年代別に見ると、男性は20代〜40代で、女性は20代・30代で「リピートすることがよくある」人の割合が、ほかの年代と比べて高くなっています。「リピートしたことはない」という人は、男女ともに、年齢が上がるほど割合が高い傾向があります。


表4

 また、映画を見ることがある人を対象に、映画を見るとき、映画館と自宅のどちらで見たいかを聞くと(図表5)、最も割合が高いのは「自宅で見たい」の42.3%です。「映画館で見たい」は30.8%、「どちらでもかまわない」は26.9%でした。
 ただ、興味深いことに、男女ともに20代のみが「自宅で見たい」人より「映画館で見たい」人が上回っています。


表5

「俳優・声優」は女性のほうが気にしている

 映画を見る人を対象に、見たい映画を探すとき、何を基準に探すかを聞くと(図表6)、最も割合が高かったのが「ジャンル」(60.4%)でした。
 10%を超えた項目を順に見ると、「俳優・声優」(42.2%)、「テレビ番組やウェブ上の紹介動画」(20.8%)、「邦画・洋画の別」(20.3%)、「監督」(13.6%)、「雑誌やウェブなどの紹介記事」(11.0%)となります。
 「友人・知人のおすすめ」(9.2%)や「友人・知人以外の口コミ」(5.8%)など、口コミは紹介動画や紹介記事と比べると、影響が限定的のようです。勝手に入ってくる情報よりも、自分でお目当ての動画や記事を探して判断材料にしているような印象があります。
 また、男女別に見ると、「俳優・声優」(男性:35.2%、女性:49.2%)だけ、10ポイント以上の差がついています。
 今回、「あなたは動画配信のサービス(Amazonプライム・ビデオ、Netflixなど)を利用していますか」という質問もしていますが(図表不掲載)、「利用している」が37.4%、「利用していない」が62.7%でした。また、「レンタルビデオ店を利用する習慣があるか」も聞きました(図表不掲載)が、こちらは「習慣がある」が10.7%、「習慣はない」が89.3%でした。
 レンタルビデオ店よりも動画配信サービスのほうが、利用している人の割合が高いという結果ですが、配信されていれば、見たいと思った瞬間に見始められる手軽さだけでなく、ジャンルや俳優など、いろいろな基準で映画を簡単に探すことができるのも配信サービスの利点でしょう。「見たいものは自分で見つけたい」と考える人が増えたり、好みが細分化するほど、ますます動画配信サービスは重宝されるのではないでしょうか。


表6

「手元に持っておきたい」は少数派

 「あなたは気に入った映画について、ブルーレイディスクやDVDなどのメディアを購入して、手元に持ちたいと思いますか」と質問したところ(図表7)、「メディアを購入したことはない」という人が55.6%で、過半数という結果でした。
 「1割以下だが、メディアも購入する」という人が24.6%ですが、年間の映画視聴本数(図表1)から考えると、「ほとんどの人はメディアを買わないし、買っても年に1、2本」ということになりそうです。
 わざわざ手元に持っていなくても、動画配信サービスでいつでも見れると考えると、わざわざメディアを買う機会は、今後ますます減少していくのかもしれません。


表7

映画館でも配信でも、映画を楽しむことに変わりはない

 映画や映画館に関する思い出、動画配信サービスについて感じること、考えることなどを自由回答で聞きました。映画を見るとき、映画館で見たいか、自宅で見たいかを聞いたとき(図表5)、年代別にそこまで大きな差がありませんでした。寄せられた回答を見ると、「絶対に映画館で見たい」「絶対に自宅で見たい」と意見がきれいに分かれるのではなく、全年代を通じて、「映画館には映画館の良さがある」「配信は映画館にはない便利さがある」とさまざまな映画の楽しみ方を肯定的に捉えている人が多いようでした。

《 映画や映画館に関するいい思い出・苦い思い出や配信サービスについて考えることなど 》

【子どもと一緒に】
● 出産してから映画館に行く習慣がなくなっていたが、子供が成長するにつれ子供向け映画を観に行くことが増えた。 子供も映画館の雰囲気が好きなようで、一緒に楽しめることが嬉しい。(女性・20代)
● 『クレヨンしんちゃん』が大好きで、毎年のようにひとりでも映画を見に行っていたが、子どもが生まれて、堂々と見に行けるようになった。
(女性・30代)
● 初めて子どもを映画館に連れて行ったところ、メチャクチャ喜んでくれて嬉しかった。(女性・30代)
● 子どもが産まれてからは、子どもに見せられる映画や、子どもが見たい映画を優先するようになり、自分の好みの映画は配信されなければ見られなくなった。(女性・30代)
【デートの定番】
● 人生初デートで『アルマゲドン』を見た。大号泣して、年上彼女からハンカチを渡された。(男性・40代)
● 今のパートナーと付き合う前、映画館デートに誘った。当時気になっていた映画が2つあったので、勇気を出して映画はしごを提案したら、快くOKしてくれて、2本連続で見た思い出。(女性・20代)
● 夫と付き合い始めた当時、遠距離恋愛だったので1〜2ヶ月ごとのデートはとても貴重でした。私がとても楽しみにしていた映画があり、彼も「観たい!」と言ってくれたので初めて一緒に映画をみることに。ところが、開始して数分後には隣の彼から寝息が。上映後は、大喧嘩になりました。それがきっかけで映画は極力一緒に見ないようになりました。(女性・30代)
【やっぱり映画館が好き】
● 仕事していたころはなかなか映画館へ行く余裕がなかったが、退職後やっと古き良き時代の映画、新作ものを見ることができ満足している。世の中にこれほど多くのお洒落な小劇場ができていることにも驚いている。(男性・60代)
● 映画館の減少や地方映画館の上映までのラグが多く、スマホで見る機会が増えた。でも、家族で映画館に行く休日が大好きだったし、入場するまでの待ち時間や後半には薄まって味のしないオレンジジュースなど、しっかりと記憶に残っている。(女性・20代)
● 高校生のとき、一人で映画館に行くのが大人な感じがして、よく行っていた。(女性・20代)
【映画館で見るメリット・デメリット】
● 映画館で観るメリットは、観客の笑い声や泣き声などに包まれ、一体感をもたらしてくれるところだ。(男性・30代)
● 周りの人のマナーの悪さが気になって映画館に行かなくなったので、配信サービスはとてもありがたい。(女性・30代)
● アニメが好きで有料配信にも加入しているが、映画館にも行く。アニメの応援上映のとき、隣の人がペンライトまで持ち出して、上映中にピカピカと点灯されたのには閉口した。好きで応援したいのはわかるけど、ライトはやめてほしい。(女性・60代)
● 映画館での映画観賞は自宅で観賞するより迫力があり、その映画の印象や情景が記憶に残る。見そびれた映画を観賞できるので、自宅で気軽に配信サービスを利用できることもありがたい。(女性・40代)

調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「映画」に関する意識調査を実施。
期間:2023年6月30日~7月4日、インターネットで4,000人から回答を得ています。


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メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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