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現場訪問

プラネットのEDIサービスは企業間をシステムでつなぎ、取引に必要なデータ交換を可能にします。その「EDI」が「いい出会い」と読めることにちなんで、お客様の現場を訪問してお話をうかがい、つながりを深めるコーナーです。役職等は取材当時のものです

今回訪問したのは…

大日本除虫菊株式会社様

「紀州工場」

ご利用のサービス基幹EDI      

渦巻型の刃型で打ち抜かれ、干網(創業者夫人・上山うえやまゆき氏考案)の上に並べられた「金鳥の渦巻」
所在地::〒649-0302 
和歌山県有田市山田原180
HP:www.kincho.co.jp/
※一般向けの現地見学は実施していませんが、下記のWeb版「工場見学」にて製造工程をご覧いただけます
www.kincho.co.jp/factory/

自然の力に対抗できるのは、自然の力。

 今回訪問した大日本除虫菊株式会社 紀州工場では、1895年の発明以来、世界で愛される「金鳥の渦巻」(蚊取り線香)を昔ながらの製法を守りながら大切に生産しています。
 実家がみかん農家だった創業者・上山英一郎うえやま えいいちろ氏は、慶應義塾に進み、そこで薫陶を受けた福澤諭吉の紹介で米国の植物会社社長と出会い、有田ありだみかんの苗と殺虫効果があるといわれている除虫菊の種を交換しました。そこから除虫菊の栽培を軌道に乗せ、1890年に世界初の棒状蚊取り線香「金鳥香」を発明しました。
 「その効果は今も変わりませんが、全長20センチ・燃焼約40分と短く、持続時間に課題がありました。ある時、夫人・ゆき氏が蔵の中で蛇がトグロを巻く姿を見て考案したのが渦巻型でした」と工場長の中川和宏氏。これにより全長75センチ・燃焼約7時間の「金鳥の渦巻」の原型ができました。宣伝部の笹岡可奈子氏は「あるテレビ番組で外国の方が選んだ日本の発明品をランキング形式で紹介する企画があり、蚊取り線香が2位に選ばれたことがあります」と教えてくださいました。
 「金鳥の渦巻」は「自然の力に対抗できるのは、自然の力。」という同社のポリシーを体現した製品です。除虫菊やみかんの皮など10種類の天然原料を調合し、水を加えて練り合わせ、シート状に成型。それを渦巻型の刃型で打ち抜き、乾燥させます。乾燥場では天気や温湿度に応じて側面のよろい戸を調整し、2日間かけて「自然乾燥」を行うことで水分を約20%まで減らします。乾燥後の「渦上げ」では、品質を確認しながらすばやく集めていきます。ロットごとに重量・燃焼時間・有効成分量などの検査を行い、徹底した品質管理を実施しています。
 紀州工場の今後について中川工場長は「130年以上続く、環境負荷を抑え高品質を維持する製法は、変わりなく続けていきたいです」と語ってくださいました。

創業者生家

「金鳥の渦巻」はここで生まれた

「有田みかん」の産地として有名な和歌山県有田市にある紀州工場は、みかん山のふもとに位置しており、敷地内には創業者・上山英一郎氏の生家があります。今でもみかんを栽培しており、収穫時の作業などで生家が活用されています。

資料室

創業時の看板や機械など貴重な資料を収蔵

上山英一郎氏の生家に隣接する資料室には創業時の機械や看板などを展示。特筆すべきは1930~40年頃の輸出用ポスターです。英語、中国語、インドネシア語、ポルトガル語、ロシア語などのポスターがずらりと展示されています。

紀州工場のこだわり

受け継がれる熟練の職人技

「渦上げ」(写真右)は職人が両手を使い、一枚一枚検査をしながら先端を合わせて一定量にまとめます。「すべて手作業で、今日まで受け継がれる熟練の職人技です」と中川工場長。ロットごとに行う燃焼時間測定(写真左)。ずらりと並んだ「金鳥の渦巻」から、品質管理へのこだわりがうかがえます。

今回お会いした方


創業以来の精神を受け継ぎ、
紀州工場の技術を次世代に
伝えていきたいです
工場長・中川和宏様
暮らしに寄り添う、
丁寧なモノづくりを
続けて参ります!
宣伝部・笹岡可奈子様

訪問を終えて

ブランド名の「金鳥」は、上山英一郎氏が信条としていた故事成語「鶏口と為るも牛後と為る勿れ」から、業界の先駆者として「鶏口」になるべき自覚と気概を持ち、他より優れたトップの存在であることを願い、1910年に商標登録されたものです。本年1月で創業141年を迎えた同社では「昔も今も品質一番」を信条に、看板商品の「金鳥の渦巻」はもちろん、最近では次世代型屋内蚊取り「シンカトリ」を発売されるなど、時代を超えて真摯なものづくりの精神が受け継がれていることを感じました。
角田 賢紀
株式会社プラネット 
経営管理ユニット マネージャー