専売品開発や既存品の提案で新たな売り上げをつくる
大木は医薬品、健康食品、快適生活用品など七つの事業部を持ち、美と健康と快適な生活に資する商品をドラッグストアなどに供給しています。
創業は江戸時代初期の1658年で、2018年には創業360周年記念式典を開催しました。
「需要創造型の新しい中間流通業を作る」ことを経営目標に掲げ、NB(ナショナルブランド)商品の供給にとどまらず、PB(プライベートブランド)商品の企画開発、メーカーとの共同開発も行い、提案型商品による新たな市場の創造に取り組んでいます。
昨年は、専売品の「アンレーベル ラボ Vエッセンス」が雑誌『LDK the Beauty』で3000以上のコスメの中から年間総合1位の評価を得ました。
近年はペット用品分野にも進出してヘルスケアにフォーカスした品揃え提案を行い、猫の尿で健康状態をチェックできる「しぐにゃる」などの専売品を提供しています。
一方で既存品の切り口を変えて新たな売り上げをつくることも中間流通業の役割と認識し、消費者に気づきを与えるような提案にも力を入れています。
ISDNサービス終了に合わせMITEOSへの切り替えを案内
プラネットの基幹EDIは1980年代から利用していますが、2021年にはMITEOSを新たに導入しました。理由の一つは、2024年に予定されているISDNのサービス終了によりFAXによる受発注ができなくなる※ことです。
現在FAXで受注を行っているメーカーに切り替えを案内するにあたり、いきなり基幹EDIに移行するのはハードルが高いと感じられるメーカーも多いと予想されたため、機能は限定されるものの手頃な価格で導入できるMITEOSを選択肢として用意しました。
2022年1~2月の時点で当社が月平均300行以上のFAX発注をしているメーカーへ切り替えを促したところ、6月末までに、9割以上の企業でMITEOSや基幹EDIに移行していただける見通しが立ちました。これにより、当社全体の発注行数の8割から9割をEDI化することができます。
※G4規格FAXが2024年に廃止の対象
EDI導入で受発注業務やメーカーの在庫管理が効率化
FAXを使った受発注は、メーカー・卸売業ともに多くの事務作業が必要で、コロナ禍ではテレワークにより受注確認が遅れるといった事態も招きました。人手不足が強まっている現在では、EDIを導入することにより、受発注などの定型業務を省力化し、新しい市場の創出など非定形業務に人材を振り分ける必要があります。
また、特に季節性の高い商品を扱うメーカーでは卸売業の在庫状況を常に把握しておくことが重要ですが、EDIを導入することで、タイムリーで正確な在庫把握が可能になります。
当社は小売業との取引においても、流通BMSを使用されていない企業に発注専用の端末を貸し出すなど、受発注の効率化に努めています。
美と健康、快適な生活に資するさまざまな商品を供給
・アンレーベル ラボ V エッセンス
大木が専売する高機能スキンケアシリーズ「アンレーベル ラボ」の美容液。水深1万メートルの圧力に相当する超高圧で抽出したビタミンC誘導体が角質層のすみずみへ浸透。コスメを本音で評価する雑誌『LDK the Beauty』で、2021年総合ランキング1位に選ばれた。
・しぐにゃる
ペットヘルスケアに力を入れ、ペットの長寿命化・高齢化などに伴う健康ニーズに対応した商品や売場を提案。「しぐにゃる」は猫の尿の状態によって色が変化。普段の猫砂として利用するだけで猫の体調を可視化し、トラブルがあったときに早期発見することができる。
・カルビーポテト ポテトバッグ
園芸需要にも対応し、企業コラボによるユニークな商品も提案。カルビーの「ポテトチップス」を模した袋に培養土が入っており、ここに種イモを植えて水やりをするだけで、手軽にじゃがいもの栽培・収穫ができる。
・脳トレ手芸 クロスステッチ
刺しゅうキット
手芸用品店のユザワヤが発売した認知機能向上に役立つ刺しゅうキット。大木は高齢化社会において小売店が「街の健康ハブステーション」となることをサポート。その取り組みの中でフレイル予防のためのモノ・コト提案にも力を入れる。
請求照合データの活用で債権債務の管理も容易に
業務の効率化のためには、受発注に加えて債権債務のシステム化も重要です。基幹EDIであれば請求照合データを受け取れるので、紙やPDFの請求書のように突き合わせをする必要がありません。
現在、当社の仕入額の70 ~75%は債権管理をデータ化できています。MITEOSにも請求明細書を送信する機能があります。
メーカーも請求書や請求明細書を印刷し郵送することが不要となり、人件費や郵送などのコストが削減されるなどのメリットもありますのでMITEOSを導入するメーカーが増えることを期待しています。
また、MITEOSは基幹EDIと同じ仕様のため、MITEOS導入後に基幹EDIに移行するメーカーもあると聞いています。基幹EDIを補完するMITEOSのメリットを通じて、オンライン化の重要性を認識するきっかけになっているのではないでしょうか。
電子帳簿保存法の改正や来年のインボイス制度導入で、自社システムを見直す機運が高まっているようです。これを追い風に、受発注や債権債務の処理がシステム化され、業界全体で効率化が進むことを期待しています。
- 企業名
- 株式会社大木
- 創 業
- 1658年(万治元年)6月17日
- 設 立
- 1912年(大正元年)10月20日
- 本社所在地
- 東京都文京区音羽2-1-4 TEL.03-3947-2232
- 代表者
- 代表取締役社長執行役員 松井秀正
代表取締役副社長執行役員 宇部由信 - 事業内容
- 美と健康と快適な生活に資する医薬品、化粧品、衛生雑貨、介護用品、乳製品、食品、健康食品等の流通部門を担い、家庭で消費されるこれらの商品の薬局、薬店、調剤薬局、スーパー、デパート、CVS、ディスカウントストア、ホームセンター、生協などあらゆる業態への商品供給
- ホームページ
- http://www.ohki-net.co.jp/ohki-group/ohki.html
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