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VANVAN topics

2本の調査レポートを公開

『インターネットは一般消費財流通をどう変えるか 2022』
『中国の日常生活と日本製品購買に関する調査レポート 2022.03』

当社は2022年、2本の調査レポートを公開しました。調査内容のポイントをご紹介します。なお、レポートは当社ホームページから全ページをダウンロードいただけます。あわせてご覧ください。

01|『インターネットは一般消費財流通をどう変えるか 2022』

コロナ禍で収入の減少が顕著 求められる経済格差への対応

 長引くコロナ禍は、消費者の生活やオンラインでの買い物をめぐる状況を大きく変えました。これを受け、当社では一般消費財の買い物に関する消費者の意識と行動、ならびにデジタルネイティブと言われる若い世代の買い物行動について調査しました。
 調査内容は大きく三つあり、一つ目が「コロナ禍における生活の変化」です。仕事と世帯収入が「減った」という人が増えており、特に女性、高齢者に顕著です。今回の調査結果から、さらなる経済格差の拡大が予想され、それを踏まえたマーケティング施策がより求められそうです。

強まる業態間の競合関係 安さを求めて二次流通も利用

 二つ目が「一般消費財の買い物に関するインサイト」です。普段の生活で、何をどこで購入しているか調査したところ、ドラッグストアで食品を購入する人が40%を超えました。生活必需品の購入先チャネルとして定着していることがわかります。一方、スーパーで日用雑貨を購入する人は50%を超え、ドラッグストアとスーパーの競合関係が強まっている傾向が見てとれます(図表1)。
 二次流通の利用状況も調査しています。フリマサイト・アプリを利用している人を対象に、その理由について調査したところ、「必要なものが安く手に入る」という理由が圧倒的に多い結果となりました。一方、シニアを中心に「商品探しが楽しい」「価格交渉ができる」を理由に挙げる人が一定数おり、カジュアルに楽しまれている様子がうかがえます。

若年層の新商品との出会いは従来メディアとSNSが拮抗

 三つ目が、「デジタルネイティブ世代の買い物行動」です。デジタルネイティブ世代が利用しているメディアの種類は、SNSとテレビをほぼ全ての人が視聴しているという結果になりました。視聴頻度はSNSが圧倒的に高く、中でもLINEとYouTubeは90%以上の人が利用しています。InstagramとTikTokは商品チェックや買い物関連に多く活用されているようです。
 デジタルネイティブ世代が新しい商品と出会うシーンは、多い順に「店頭」(50.0%)、「テレビCM」(44.7%)、「SNSの広告」(41.3%)でした(図表2)。従来のメディアとSNSが拮抗してきている過渡期にあると見て取れます。

02|『中国の日常生活と日本製品購買に関する調査レポート 2022.03』

訪日未経験者を調査対象に追加 ECでの日本ブランドの購買実態

 新型コロナウイルスの世界的感染拡大により渡航制限が続く中、当社では引き続き中国の訪日経験者の日常生活と日本製品に関するインサイト、ならびにECによる日本ブランドの購買実態を調査しました。また、今回は新たに中国の一般生活者(訪日未経験者)のインサイトを調査し、訪日経験者の調査結果と比較対照できるのも大きなポイントです。
 14億人という中国の人口に比べれば、中国の訪日客数(2019年で約960万人)は、ほんの⼀握りにすぎませんが、渡航制限が解除されれば、訪日未経験者も取り込んだ新たなインバウンド市場が生まれる可能性が高いと見られます。

訪日経験者は「品揃え」、未経験者は「安心感」から公式ショップを利用

 今回の調査では、新たな調査項目を追加しました。大きく二つあり、一つは「越境EC」に関する項目です。具体的には、利用しているサイト・アプリ、日本メーカーの公式オンラインショップの利用状況と評価などについて調査しました。訪日経験者は、日本メーカーの商品の良さをすでに知っているため、豊富な品揃えを求めて越境ECサイト内の公式オンラインショップを利用していることがわかりました。一方、訪⽇未経験者は、安心感を求めて利用しているとの回答が最多となりました(図表1)。もう一つは「SNS」に関する項目です。WeChatやTikTok、小紅書といったSNSの利用状況と評価について調査しました。中国ではそれらが新たな販売チャネルとして台頭していますが、これらに関する確かなデータはあまりなく、貴重なデータと言えます。

訪日経験者の90%、未経験者の60%が渡航制限解除後の訪日を望む

 訪日意向についての調査では、日本への渡航制限が解除された際には、訪日経験者の約90%、一般生活者の約60%もの人が日本を訪問したい意向を持っていました(図表2)。
 日本国内では在留外国人の数が増えており(2019年末で約300万人)、人口減少で国内市場が縮小していく中、インバウンドともリンクする消費市場として期待されています。こうした状況も視野に入れつつ、今回の調査をアフターコロナに向けた事業計画や施策立案にお役立てください。


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