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ロジスティクスEDI概要書のご案内

「ロジスティクスEDI概要書」を策定
物流課題の解決を目指す

プラネットは昨年2月、物流におけるデータ活用と業務改善の指針を示す「ロジスティクスEDI概要書」を公表し、今年1月にはその改訂版(Ver.2. 0)をリリースしました。
概要書を策定するに至った経緯と、化粧品日用品業界のメーカー・卸売業がロジスティクスEDIを導入する意義についてご説明します。

ー 私がご紹介します ー

森 高宏
ネットワーク推進本部付
ロジスティクスEDI担当
マネージャー

物流危機解消やCO2削減に 業界全体で取り組む

 近年、ドライバー不足で物が運べなくなる「物流危機」や、物流拠点での納品時の長時間待機などを原因とするドライバーの過重労働が業界全体の課題となっています。
 また、低い積載率での非効率な輸配送は温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出増につながります。気候変動対策は国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)にも盛り込まれるなどして社会からの要請が高まっており、荷物を極力まとめて運ぶことでトラックの台数を減らすなどの効率的な運用が求められています。
 これらの課題に対する取り組みは各企業でも行われていますが、個々の企業単独では解決が難しい問題もあり、より高い効果を挙げるためには業界全体が協力してルールの整備などを進めていく必要があります。
 化粧品日用品業界においては、EDIによる効率化によって業界全体で物流情報を活用する仕組みが、まだ構築されていません。
 プラネットは30年以上にわたり、受発注に関するデータ交換を中心とする商流EDIを提供することで業務の効率化を支援してきました。その実績を評価していただいたメーカー・卸売業各社からの要望も受け、前述の課題解決のため、新たに物流EDIの標準化に取り組んでいます。

「ロジスティクスEDI概要書」で 目指すべき物流の将来像を提示

 実際にはデータ種を段階的に提供していきますが、まずは物流EDIの目指す全体像を示す必要があると考え、メーカー各社や有識者にもご協力いただきながら、「ロジスティクスEDI概要書」を2020年2月に策定・公表しました。
 「ロジスティクスEDI概要書」では物流業務に関わる問題点を整理したうえで、その解消のために活用すべき様々なデータ種を定義しました。それぞれのデータ種について具体的にどのような情報を交換し、その情報を活用することでどのような業務改善効果が図れるかを示しています。
 たとえば、メーカーから卸売業に商品を納入する際、何台のトラックに分けて発送するのか、それぞれのトラックに積んだ商品や到着予定日などをASN(事前出荷案内)で共有すれば、卸売業はそれに合わせて人員配置などの入荷準備を行うことができて検品作業がスムーズになり、トラックの待機時間削減にもつながります。
 また、現在は多品種少量の多頻度発注が積載効率の低下の原因となっています。受発注においてはすでに商流EDIが存在しますが、発注精度を高めて物流の効率化を図る目的で、機能強化や新たなデータ種の定義を行っています。
 卸売業の物流拠点では、発注データと実際に納入される商品との間に差異があることが検品作業の煩雑化につながっています。この作業による負担も、発注精度を高めたりASNを活用したりすることで緩和できます。
 ロジスティクスEDIではメーカーと卸売業の間でデータを交換しますが、輸配送は外部委託されている部分が大きいため、メーカーから卸売業に送信するデータの一部については、作成にあたって輸配送業者の協力が不可欠です。物流が効率化されればトラック便数の削減、納品時の待機時間短縮などにつながるため、輸配送業者にもメリットがあります。
 したがって、ロジスティクスEDIはメーカー・卸売業・輸配送業者が連携して全体最適化を図っていく仕組みと言えます。


各企業の実情に応じた 運用想定と導入ステップ案を設定

 昨年8月にデータ種の第一弾としてASNとしても利用可能な「出荷予定データ」を稼働開始し、今年1月には「ロジスティクスEDI概要書」をVer.2. 0に改訂して公表しました。
 基本的な考え方や全体像は初版から変わりませんが、導入・運用のイメージをより具体的に理解していただけるように、「運用想定」と「導入ステップ案」を追加しました。物流に関わる業務の運用のあり方や抱えている課題は企業ごとに異なるため、EDI活用の進展の度合いに応じて各企業がどのデータ種交換から着手すればよいかがわかるモデルを提示しました。
 最後にロジスティクスEDIについては、昨年11月のユーザー会でもご紹介し、すでにメーカー・卸売業各社からお問い合わせをいただいています。
 各企業にとって物流の効率化は、生産性アップやコスト削減のみならず、環境負荷低減や地球温暖化防止に取り組む企業として社会的評価の向上にもつながることが期待できます。
 今後も概要書に基づき、物流業務を改善するためのE D I やプラットフォームの整備を進めていきます。

お問い合わせ先:
株式会社プラネット ロジスティクスEDI担当
Mail : logi@planet-van.co.jp
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