プラネットニュースNo.180
2023.04.14
「インターネットは一般消費財流通をどう変えるか 2023」
消費者調査レポートを発行
株式会社プラネット(本社:東京都港区、代表取締役社長:坂田政一、証券コード:2391)は、日本の消費財流通に携わる方々の事業発展に寄与すべく、日常生活と買物・消費への意識と行動の変化、一般消費財の買物行動とネットでの購入のインサイト、ならびに生活と買物に関する価値観の変化を調査し、「インターネットは一般消費財流通をどう変えるか 2023」を発行しました。
<調査内容>
Ⅰ.日常生活と買物・消費への意識と行動の変化
Ⅱ.一般消費財の買物行動とネットでの購入のインサイト
Ⅲ.生活と買物に関する価値観の変化
3年以上にも及んだコロナ禍と所得が伸びない中での物価高は、私達の暮らしや購買・消費に大きな影響をもたらしています。節約志向や貯蓄意識が高まり、ふだんの買物においても様々な工夫がされています。インターネットでの買物は利便性の観点から、引き続き伸長しているようです。また、ふだんの買物で地球環境への配慮やエシカル消費を意識した行動については、残念ながらまだまだ少ないという実態が明らかになりました。
新型コロナウイルス感染拡大による日常生活の変化
長く続いたコロナ禍によって人々の日常生活には大きな変化が起こりました。仕事と世帯収入は全世代で減少したと感じている人が多く、ふだんの買物でお店に行く機会は減り、インターネットでの買物が徐々に増える傾向にあります。コロナ禍を機に、女性と高年齢層の半数以上の人たちが健康に関する意識・関心を高めています。
また、生活者全般の意識として、経済的な余裕が大きく減少しているようです。
物価高によるお金や買物・消費に関する意識と行動の変化
昨年から一般消費財においても値上げのニュースが止まりませんが、生活者は節約しながらメリハリのある消費活動をしています。以前よりも節約している人は全体の60%以上に上り、「今は消費に使うより、お金は貯蓄に回している」人も全体の30%を超えている一方で、「自分が気に入った付加価値のあるものなら、高価でも購入する」人も30%を超えています。
物価高に対する買物の工夫では、大容量サイズと使い切りサイズを上手に買い分けたり、特売品・見切り品や安い時にまとめ買いしたりするなど、購入単価を抑える努力が見られます。また、約半数の人は、PB(プライベート・ブランド)品を購入して節約していることも分かりました。さらに、ふるさと納税で日用品を返礼品に選んだ人も20%程度おり、物価高の影響は広範囲に及んでいるようです。
販売チャネル毎の買い物傾向(日用品・化粧品・医薬品)
今回の調査では、10の商品カテゴリについて15の販売チャネルにおける買物実態の調査を実施しました。その中で、90%以上の人がドラッグストアで日用品・化粧品・医薬品を購入しており、生活必需品の販売チャネルとして定着していることが確認できました。ネットショップで日用品・化粧品・医薬品を購入する人も70%近くおり、ふだんの買物で利用される販売チャネルになっているようです。
インターネットで買い物をする理由は、「家まで商品を配達してくれる」、「いつでもどこでも注文できる」という回答が上位を占め、利便性が支持されています。
インターネットの買物で利用するサイト・アプリでは、これまでと同様に「楽天」と「Amazon」の利用率が圧倒的に高く、次いで「Yahoo!ショッピング」という状況です。女性の化粧品購入では、「メーカー公式サイト」も約18%の人が利用しています。
また、実際のお店で買物する際に、ネットショップの価格と比較する人も60%に及んでいます。
デジタルクーポン利用の動向
近年、スマホアプリのデジタルクーポンを使った販促が多く展開されていますが、アプリの種類で利用率が二分されているようです。利用している人が50%以上と高いのは、Tポイントやdポイント等の「ポイントアプリ」、PayPayやd払い、au Pay等の「決済アプリ」、イオンお買物アプリやマツキヨ公式アプリ等の「小売店アプリ」でした。デジタルクーポンは消費者に直接プロモーションでき効果も分かりやすいことから、今後ますます普及していくものと考えられます。
生活や買物に関する価値観や意識
SDGsやサステナブルという言葉が日本の社会でも広く認知されつつありますが、今回の調査においては、社会課題を意識した具体的な行動には結びついていないと思われる調査結果となりました。ふだんの買物に関しては、「詰め替え用のある商品を選ぶ」、「簡易包装の商品を選ぶ」といった廃棄削減を意識している人は一定数いますが、多くの人が価格を重視しています。
豊かな地球環境を次の世代に残すために、売る側も買う側も各々の責任を真剣に考え、具体的な行動に移すべきときではないでしょうか。
プラネットはこれからも一般消費財の流通における変化を的確に捉え、業界を元気にするための情報発信とサービス提供に努めてまいります。
>「インターネットは一般消費財流通をどう変えるか 2023」はこちらから https://www.planet-van.co.jp/shiru/research/internet.html
「インターネットは一般消費財流通をどう変えるか 2023」調査概要
調査方法: インターネットによるアンケート調査
調査期間: 2023年2月24日~27日
調査対象: 日本国内在住の20~79歳男女
回答者数: 3,000名 (内訳 : 各年代(20~70代)ごとに男女250名ずつ)
調査協力: 一般社団法人 流通問題研究協会
調査委託: インターワイヤード株式会社
【当調査に関するお問い合わせ先】
株式会社プラネット イノベーション推進部 Mail:ri@planet-van.co.jp
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社プラネット 広報部 Mail:koho-pr@planet-van.co.jp