株式会社プラネット（本社：東京都港区、代表取締役社長：田上正勝、証券コード：2391）は、依然として新型コロナウイルスの世界的感染拡大により渡航制限が続く状況の中、本年3月に続き、中国の生活と日本製品に関するインサイト、および中国のECモールでの日本ブランドの購買実態に関する調査を実施しました。今回の調査では、新たに中国のZ世代を含む若者の中国製ブランドに対する意識調査を加え、調査報告レポートを発行しました。

　中国では新型コロナウイルス感染拡大の抑え込みに成功し、世界に先駆けて日常生活を取り戻しているようです。しかし、コロナ禍を経験したことと中国経済の減速によって、節約志向を考える人が一定の割合で存在しており、本調査では約40％の人がお金の使い方も慎重になったと答えています。
　現在の日本製品の購入・利用の割合はコロナ前よりも増加しており、特に医薬品や衛生用品のカテゴリにおいて、その傾向が顕著になっています。購入手段はやはりECが中心であり、この流れは今後も続くと考えられます。一方で、数字としては小さいものの日本製品離れも起こっており、主に中国国内製品にスイッチしていることも分かりました。
　今後、日本への渡航制限が解除された際、安全が確認できれば約90％もの人が日本を訪問したい意向を持っており、次の日本への訪問時期の予想を伺うと、来年5月頃になると考えている人が多いという結果でした。その時のために、安心して日本で過ごしてもらうための対応、訪日中の新しい旅行スタイルや日本の新しい魅力を積極的に発信することが大切ではないでしょうか。

　さらに、本レポートでは中国３つのECモール（天猫、タオバオ、京東（JD））における、「美容関連」、「日用品」、および「マタニティ／ベビー」カテゴリの日本ブランドについて売上推移も調査しています。2021年１～3月と4～6月のECモールの売上はそれぞれ前年同期比より大きく伸長しており、昨年に続き、日本でのインバウンド消費の一部は中国のECや越境ECによる購入にシフトしたと考えられます。
　各ECモールでのブランド別売上ランキングには日本ブランドも多くランクインしています。特に越境ECモールである「天猫国際」では、地理的優位性もあり売上の上位を占める日本ブランドが非常に多いことが確認できました。
　また、今回は新たな調査として、中国の新消費市場を支えるZ世代を含む若者の中国製ブランドに対する意識調査も行いました。今の中国の若者は中国の歴史や文化の魅力に気付き、伝統的文化要素に現在のトレンドを組み合わせた国産ブランドを高く支持していることが分かりました。

　今回の調査結果から、中国においては依然として日本製品の需要は高く、日本でもコロナが収束すれば訪日ゲストはまた戻ってくることがあらためて分かりました。中国の人々の生活の中に日本の一般消費財は浸透しており、その購入手段はECが中心となっています。世界中のブランドがしのぎを削り、もの凄いスピードで変化し続ける中国市場で健闘する日本ブランドを今後も注視してまいります。

　プラネットはこれからも一般消費財の流通における変化を的確に捉え、業界を元気にするための情報発信とサービス提供に努めてまいります。

＞「中国の日常生活と日本製品購買に関する調査レポート 2021.09」はこちらから　https://www.planet-van.co.jp/shiru/research/inbound/inboundreport.html

【 ご参考 】 今回実施した調査の概要