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意識調査 Fromプラネット

2023.07.11

その他

Vol.208 お墓参りに関する意識調査

今年のお盆、お墓参りに行きますか?
~6人に1人は「今もこれからもお墓参りに行かない」~

 国内1,400社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:坂田政一) は消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第208号として、お墓参りに関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータ提供や当社担当者が解説を差し上げることもできますので、お気軽にお問い合わせください。
※回答率(%)は小数点第2位以下を四捨五入し同第1位までを表示しています。そのため、内訳の合計と表示値が異なる場合があります。
バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/news/from_planet.html

「お墓参り」している人は6割超

 今年の夏、皆さんは実家へ帰省されますか。帰省する場合、お墓参りに行く人も多いのではないでしょうか。今回はお墓参りについて意識調査を行いました。
 まず、お墓参りに行く習慣があるかどうかを聞いたところ(図表1)、「1箇所だけお墓参りに行く習慣がある」(37.8%)が最多でした。
 「お墓参りに行く習慣はない」と回答した人も少なくはなく、36.0%でした。3人に1人はお墓参りの習慣がないことになります。
 「複数のお墓参りに行く習慣がある」(26.3%)という人は、年齢が上がるほど割合が高くなっています。「複数のお墓参りに行く習慣がある」という人を配偶者・パートナーがいるかどうかで比べると、いる人の場合は32.3%、いない人の場合は15.7%と大きく差がついています(図表不掲載)。結婚したことで、相手の実家のお墓にも行くようになることが伺えます。
 ちなみに今回、「家に仏壇があるか」も聞いています(図表不掲載)。仏壇がある人は37.9%、ない人は62.1%でした。家に仏壇がある人のうち、「お墓参りに行く習慣はない」と回答した人は17.4%でしたが、家に仏壇がないと答えた人のうち、「お墓参りに行く習慣はない」人は約半数の47.3%です。


表1

お墓のタイプは圧倒的に石墓が多い

 お墓参りに行くお墓のタイプを聞くと(図表2)、圧倒的に「石」タイプが多い結果となりました(73.7%)。
 エリア別(北海道、東北、北・南関東、北陸・甲信越、東海、近畿、中国・四国、九州・沖縄)でお墓のタイプを見ると、ほとんどのエリアで「屋内墓苑・ロッカー式」と回答した人は10%以下でした。しかし、北海道は23.6%、九州・沖縄は20.7%と2つのエリアだけ突出して高くなっています。ちなみに最も割合が低いのは東北(0.9%)、次が北関東(3.9%)です(図表不掲載)。
 また、「お墓はない」と回答した人は14.7%でした。


表2

お墓参りの時期、旧盆が最多

 次にお墓参りに行く時期について聞くと(図表3)、最も割合が高いのは、「旧盆(8月)」(38.6%)、次いで「春のお彼岸」(32.0%)、「秋のお彼岸」(29.6%)の順でした。旧盆と同じく、実家に帰省する人が多いと思われる「年末年始」ですが、旧盆の半分以下の16.1%に留まっています。
 「特に決まっていない」と回答した人は、全体で35.3%ですが、男女ともに30代が最も割合が高く、男性・30代は55.8%、女性は47.8%でした。


表3

 また、お墓参りのとき、掃除なども含めた滞在時間を聞くと(図表4)、最も割合が高いのが「5分以上10分未満」(29.4%)、あまり差がなく「10分以上15分未満」(27.4%)、「15分以上30分未満」(24.7%)と続きます。年代別に見ると、70代以上は「15分以上30分未満」と回答した割合がほかの年代より高く、男性だと34.3%、女性だと30.8%となっています。


表4

持参するもの1位は「線香」

 お墓参りに持参するものを聞くと(図表5)、最も割合が高かったのは「線香」の73.0%、次が「花」(70.2%)です。「ライター・マッチ」が59.4%となっていますが、持参していない人はどうやって火をつけるのでしょうか。
 「掃除道具」は35.6%、「手桶・ひしゃく」は20.3%なので、手を合わせるだけで掃除はしないという人が結構多いようです。
 お供え物としては「花」が圧倒的ですが、「果物・お菓子」(21.9%)、「お酒以外の飲み物」(18.1%)、「お酒」(13.9%)と続きます。


表5

6人に1人「今後もお墓参りに行かない」

 お墓参りに行く習慣がない人に、その理由を聞いたところ(図表6)、「疎遠だったから」(5.5%)、「仲が悪かったから」(2.7%)というように、心情的に拒否感がある人は少なく、「遠方にあって行く時間がない」(27.3%)、「習慣がない」(17.2%)、「面倒くさい」(13.2%)といった回答の割合が高かったです。


表6

 また、お墓があってもお墓参りに行っていない人を対象に、今後お墓参りに行く可能性があるかを聞きました(図表7)。半数以上の52.5%が「可能性はない」と回答していますが、「行けるときに行っておきたいから」(26.0%)、「たまには行かないと悪い気がするから」(20.6%)と、心のどこかで「行ったほうがいいかな」と感じているようでした。


表7

「墓じまいを考えている」が2割超

 さまざまな事情から既存のお墓を解体したり、撤去したりする墓じまい。「考えたり、すでに実行したりしていますか」と聞くと(図表8)、「考えていない」という人が70.8%でした。50代は両親にかわって、自分が墓守になる年代だからか、「考えている」人の割合が最も高くなっています。
 「すでに墓じまいを実行した」という人は7.0%と、まだまだ少数派です。


表8

 しかし、自分が死んだあと、遺骨をどうしてもらいたいかを聞くと(図表9)、お墓に入ることを希望する人がいる一方で、「散骨してほしい」と回答した人も13.2%います。また、散骨を希望する人は、男性よりも女性のほうが5ポイント以上高い割合です。


表9

お墓の将来について不安に思う声が多数

 お墓参りやお墓について考えていること、お墓参りについてのエピソードを自由回答で教えてもらいました。墓じまいを考えている人は2割ほどという結果がありましたが、具体的に検討している人は少ないものの、今後、自分がお墓を管理するのを不安に思っている人や、自分がお墓に入ったあとのことを心配している人はもっと多いような印象を受けました。親戚で集まって宴会前にお墓参りに行ったり、家族とドライブがてらお墓参りに行ったりと、一種のイベントとしても受け入れられているお墓参りですが、今後、意識の変化とともに文化も変わっていくのでしょうか。

《 お墓参りにまつわる思い出やエピソード、お墓について考えることなど 》

【お墓について悩む人たち】
● 先祖代々の墓ではあるが、墓を理由に、跡継ぎの息子をこの土地に縛り付けたくはない。自分が死んだあと、妻と息子で墓じまいをするか、手間とお金のかからない供養の方法を考えて欲しいと思っています。(男性・50代)
● おそらく自分が末代として、代々の墓をどうするか決断する立場になる。今のお墓で永代供養を頼むよりも、合同墓とか納骨堂に切り替えた方が、放置されずに定期的にキレイに管理してもらえそう。(女性・40代)
● 私は長女で地元に親の墓がある。夫も長男で遠い県外に親の墓がある。夫は実家の墓に入るというが、私は子どもや孫たちに参ってもらえる地元の実家の墓に入りたい。致し方ないが死後離婚になると思う。(女性・50代)
【いつの間にかお墓がなくなっていた!】
● 数年前に亡くなった祖父母が、生前誰にも言わずに墓じまいをしていたことが衝撃的でした。(女性・30代)
● 去年か一昨年の夏にお墓参りしたのだが、報告なく墓じまいがされていて、正直戸惑った。せめて墓じまいしたらすぐに報告してほしかった。自分は樹木葬が理想。(女性・30代)
【お墓参りで思い出すこと】
● 若くして母を亡くした私は、悲しみのあまり、毎日お墓に行ってお昼を食べていた。それを見た住職から「そんなことしていたらお母さんは成仏できないよ」と言われて、やっと気持ちに踏ん切りがついたことを覚えている。(女性・70代以上)
● お墓参りをすると、未成年のとき、実家で一緒に暮らしていた曾祖母と祖母及び祖父の在りし日の姿を思い出して、感傷的になる。(男性・40代)
● おばあちゃん子だったので、小さいときには一緒に掃除やお参りに行き、ずいぶん前に亡くなったご先祖さま達のエピソードなど聞いていた。とてもいい時間を過ごせたと思っている。(女性・40代)
【お墓参りで心が整う】
● お墓参りはやるとスッキリする。ちょっとしたドライブ気分も味わえる。お金と時間に余裕があれば習慣として続けたいが現実的にはなかなか難しい。(男性・30代)
● 困ったこと、達成したことなど、親族に話すような内容を墓前で話すと心の整理ができる。だから親戚の家を訪れる感覚で墓参りをします。暑いなぁと思うとふと風が吹いたり、話の合間にウグイスが相槌のように鳴いてくれたりすると、故人と会って話しているような気がします。(女性・30代)
【若者のお墓への意識】
● 自分の墓を面倒に思う人がのちのち生まれてほしくないし、正直、必要性を感じない。(女性・30代)
● 今の時代にお墓はいらないように感じる。私は土か海に散骨してほしい。家にはお仏壇もある。みんないなくなってから、知らない人に無遠慮に片付けられたり、逆にずっと残されたりするなら、今のうちに家族で何とかしたい。(女性・20代)
● 死ぬまで独身の場合、お墓はどうしたらいいのか分からない。(女性・20代)

調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「お墓参り」に関する意識調査を実施。
期間:2023年5月26日~6月1日、インターネットで4,000人から回答を得ています。


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メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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