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会長の読書(旧「社長の読書」)

 

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「英国一家、日本を食べる」(マイケル・ブース著、亜紀書房)
「外国人だけが知っている美しい日本」(ステファン・シャウエッカー著、大和書房)

 近頃、急速に外国人観光客が増えているが、彼らが何を感じているかを知りたくて、この二冊の本を読んでみた。

 明治の頃からフェノロサやラフカディオ・ハーンのように、日本の文化を好んでくれた欧米人はいた。近頃は更に、日本を理解する外国人が急速に増えているのだが、ポップカルチャーやマンガ、カワイイファッションが好きという若者が多いように見え、何だか浅い理解でしかないように思っていた。だが、近頃の外国人観光客は、より興味の範囲が広がっているとともに、かつてのように日本やその文化を見下しているところがなくなってきているように思える。どうやら、質量ともに新しい次元に入って来たのではないだろうか。 

 まず、「英国一家、日本を食べる」は20万部も売れ、続編も出版されているというベストセラーである。英国人夫婦と幼い男の子2人で日本を3ヶ月間も旅をし、様々なものを食べ歩くという食の旅行記である。居酒屋、焼き鳥屋、京都の一流料亭、更には流しそうめんまで、あらゆるものにチャレンジし、評論している。日本人でも行った人は少ない京都の料亭「菊乃井」に上がり、京懐石を味わい、主人の村田吉弘とも会い「食材が本来持っている味を引き出す」のが日本料理であること「懐石には心身の栄養と季節という二つの要素がある」と紹介している。英国人流の皮肉も少々混じっているが、総じて敬意をもって記述されている。

 「外国人だけが知っている美しい日本」の方は、ステファン・シャウエッカーというスイス人が著した本である。シャウエッカーは世界に日本の情報を発信している人気のサイト「ジャパンガイド」の開発運営者である。本には、いかにして「ジャパンガイド」を作るようになったか、これによっていかに多くの人と出会ったかが記されている。著者は、日本人の奥さんと群馬に住んでいて、ともかく日本大好きのスイス人である。日本中あらゆるところを旅行し、その最新情報を丹念に「ジャパンガイド」にアップしている。近頃、外国人があちらこちらに出没するのは、この「ジャパンガイド」が元となっているのは間違いない。特に、東日本大震災後は、放射能に対する世界の誤解を解くために、東北地方の情報を集中的に発信し、普通に旅行するには全く差支えないことを伝え続けた。2年後の2013年に訪日観光客が1千万人を超えたのは、3ヶ国語で発信し、英語版は毎月800万件を超えるアクセスがあるこの「ジャパンガイド」のお陰であると言うべきであろう。

 2冊とも、日本人としては誇らしく思える内容である。心地良い娯楽本として、気楽に読んでみてはいかがだろうか? 読了後は日本に対する理解がようやく本ものになりつつあることが感じとれるだろう。

 そして、これによって何が起こるのか思いを巡らしたい。

以上

[ 2014年12月24日 修正]
[ 2014年11月10日 執筆]

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