第1章、第2章では、物流集約を前提とした集約物流センターを想定した場合のメリットや諸問題について検討をしてきたが、ここではさらに想定される物流センターのモデルについて種類、規模、機能など具体的内容について検討をおこなった。
- ここでは集約化された物流センターを物理的に分類する。分類の方法論はいくつかあるが、今回は各地区の拠点数と配置および物流センターの機能面に着目して次のような方法で分類した。
(1)総合的な物流量を全国ベースで算定し、それを各地区に割り当て、その規模や配送コストを分析する。
- →地区単位一括(1センター)方式
(2)商流も物流により、大きく影響されると考え、競争の原理などからどの様な配置が考えられるか検討し、各地区に割り当てる。
- →3センター別運用(競合)方式
(3)当業界での物流センターの代表的な処理方式をあげ、それらを総合的な物流量の中で割り振り、センターの機能別・規模別設定を行い、それを各地区に割り当てる。
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→出荷システム別分割方式
この章ではこの方法をもとにセンターの内容及び配置について検討した。
- 全国の当業界におけるトータルの物流量(ケース数)を次の様に想定し、以後の決定条件とした。
(1)取扱ケース数量
第1部のシミュレーション条件と同様、当業界の年間取扱ケース数量は4億ケースと想定した。
(2)物流量の地区毎の配分
人口比例で配分することとした。(95年 住民基本台帳を使用)
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