2-5 メーカーの営業戦略上の問題

 メーカーの営業のあり方も、この共同の集約物流センターの利用が進むと変化せざるを得ない。そこで考えられる重要な問題についてあげてみた。

(1)一次卸/二次卸混在の効果と弊害

 共同集約物流センターの利用によりメーカーからの配送はボリューム的にも集約され、積載効率の向上などで配送コストの削減は可能となるが、一方では共同化に参加した卸売業間では、一次卸、二次卸の関係は物流上では対等の関係になってしまうことが考えられる。物理的にはまったく同じように取り扱っていても価格が異なるということも起こってくる。

 特に共同在庫型のセンターの場合は、メーカーの物流上の取引制度(数量や納入形態に関する制度)については再検討が必要になってくる。

→価格面での一時的な調整よりも取引制度あるいは代理店制度を見直す必要がある