(3)特売の事前連絡

 特売情報を各社が充分事前に入手しても、センター側で入手するタイミングが遅れたり、仮置スペースの予約の手続きがあるなど、各社がそれぞれ別に手配するよりも工数がかかることが考えられる。

→同一商品でも手配の仕方によって納品/欠品の差が出ないシステムにする(卸売業、メーカー間の協力)

→定番在庫から特売用に転用する場合のルール化をはかり配分がうまく行くようにする

→物理的に特売による変動がセンターのローコスト化を圧迫することがあるので、メーカーとの連携をはかった受発注体系とする

(4)横持ちの調整

  同一物流センター内の各社間の在庫移動、各社の別倉庫間との移動、他社卸売業から購入する移動などがあり処理的には複雑になる。しかしこうした工夫を効率的に行わないと在庫は減らないのである。

→各社間の商品売買を可能にし、在庫や発注の合理化を実現する

→しかし基準がないと相手に欠品させるおそれもあるため限度を設ける

→発注以外の持込みを許すことになると最適在庫量を維持できなくなることもあるので注意する

(5)手書伝票の管理

 EOSの比率が非常に高い化粧品日用品業界ではあるが、100%ではない。つまり手書伝票が発生するということである。となれば入力係やそのチェックも必要になり、センターの運営コストにも大きく影響してくるのである。もちろんシステム的には、各卸売業が入力して発行だけをセンターで行うことも可能ではあるが、リードタイムなどかなりきびしい運用になることは必然であろう。

→各社の営業窓口を用意し、対応できるようにする

→またはネットワーク、EDIを駆使し各社にいながら営業対応ができるようにする

(6)問い合わせ窓口

 通常小売業が卸売業に問い合わせを行うのは、納品書などに記載されている電話番号であることが多い。ここでは共同の集約物流センターであるから共通の窓口を設定することになるが、これが営業的な側面から納得のいく窓口対応にできるかが問題であろう。

→問い合わせの内容により共同集約物流センターの問題か、各社の問題かをきりわけ、責任の所在を明確にしておく

→きりわけた結果は上記の窓口で対応する