したがって、業界サプライチェーン・モデルでは、メーカーと小売店を結ぶ中間物流形態を、次のように仮定することを基本とする。

 全国の生産地に分布する「出荷倉庫」から出荷された商品が、消費地に存在する「中間物流拠点」に輸送され、需要が発生する各「店舗」に配送される。

 「出荷倉庫」は、メーカーから消費地に向け商品が出荷される地点である。出荷倉庫から出荷された時点では、商品はケース単位でパレットにのせて取り扱われる。
 「中間物流拠点」は、消費地に存在し、1)全国の各メーカーから集まってきた商品の取りまとめ(品揃え)、2)バラピッキングと店舗別仕分け(流通加工)、 3)店舗で発生する需要の変動の緩衝(在庫)という3つの機能を果たす。
「店舗」は、本モデルでは需要の発生する最終地点である。
「輸送」は、「出荷倉庫」から「中間物流拠点」への運搬を指す。
「配送」は、「中間物流拠点」から「店舗」への運搬を指す。
図表1-4 出荷倉庫~中間物流拠点~店舗の物流フロー