(2)中間物流形態の仮定(出荷倉庫~中間物流拠点~店舗)
 業界サプライチェーン・モデルでは、メーカーから商品が出荷されてから小売店舗に荷受けされるまでの物流は、次の3つの機能を果たさなければならない。


 1)商品を、全国生産地(出荷倉庫)から消費地(店舗)まで商品を移動して集める(品揃え)
 2)パレット/ケース単位で出荷される商品を、店舗別に、ケース/バラ単位に流通加工する
 3)店舗では需要の変動があるので、バッファとして、一定の在庫をもつ
 もっともシンプルな物流形態は、すべてのメーカーからすべての小売店へ商品を直送することである。しかし、約1000社のメーカーから約30万店の小売店舗へ商品を直送すると、ひっきりなしに店舗にトラックが横付けされることになり、積載効率も極端に悪くなる。日本の店舗の面積の小ささを考えると、バラピッキングを店舗でおこなうことは現実的でなく、十分な在庫をもつことも難しい。そこで、メーカーと小売をつなぐ中間結節点としての中間物流拠点がなんらかの形で必要とされると考えられるのである。(図表1-3参照)。
図表1-3 中間物流拠点の必要性