第4章 集約物流センターの運営主体


4-1 運営主体のあり方

 物流センターが集約される前提で検討を続けて来たが、集約化は簡単に行われるわけではない。その過程は個々の物流センターが様々な方法により少しずつ進んで行くということになろう。ここでは特に具体的な方法論について充分な検討をしたわけではないが、現在考えられる(あるいは実在する)方法論について若干触れ、その内容を整理する程度にとどめることとした。  運営主体という定義については最終的な答えは出ていない。しかし少なくとも次の要件が必要であるのではないかと考えられる。

(1)流通業の秩序を守り、発展に寄与する者。
(2)公正な取引を行い、共同体のルールを遵守する者。
(3)運営する能力があり、取引先に対し責任を果たせる者。
  (さらに運営主体は信頼のおける者でなければならない。)


4-2 集約化のスタート

次に集約化の段階について触れる。

 集約化は一日にしてならずとは先に述べたが、その過程においてどの様なスタートがあるか、特に代表的なものを並べてみる。

(1)共同組合組織としてスタートさせる。
(2)共同出資によって法人化しスタートさせる。
(3)合併によって(共同ではなく)拡大していく。
(4)第三者である資本家が環境を提供し、それを土台としてスタートさせる。

 続いてそれぞれの説明をする。