(2)小売業の物流ニーズと集約物流センターの基本的要件
現在、大手小売業が卸売業に要請している物流要件は先述したようにローコストであることはもとより、カテゴリー別一括納品などの高機能、欠品ゼロ、ノー検品などの、高精度であることが基本であり、そのシステムや運営のパターンも大まかに分類しても数種類ある。さらに物流処理のみならず基本となるデータ交換においては高機能・高精度なEDIが求められ、さらにはECR(Efficient
Consumer Response) 実現に向けての取り組み要請も一層強まっている。
そこで、当然ながら集約物流センターに必要な基本的要件としては次のような点が考えられる。
- 高度な物流処理システム
小売業が求める物流ニーズ(カテゴリー別、売場別一括納品、欠品ゼロ、ノー検品、リードタイム短縮など)に応じた物流処理が可能であること。
そのためには小売業のオペレーションに合わせた物流システムのパターン分けが必要である。
物流センターのシステムパターンはおよそ以下のように分類できる。A.GMSタイプB.リージョナル・ローカルスーパータイプ(ホームセンターを一部含む)C.CVSタイプD.ドラッグストア・薬局・薬店・化粧品店タイプ(ホームセンターを一部含む)E.一般店、その他
- 高度なEDIに対応
小売業・卸売業・メーカー間の高度なEDIネットワークを実現することが必要不可欠である。
- CRP(Continuous Replenishment Program)などの物流連携システム
小売業・卸売業・メーカー間の高度な連続補充システムや一貫パレット配送システムなどの効率的なシステムが確立される必要がある。
- 全国的なチェーン小売業のカバー
全国展開しているチェーン小売業に対して一定の物流品質を保証するために特別な対応が必要である。(複数のセンターで協力するなど)
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